ヒトツバタゴ 一つ葉田子 220417
これでもか、というくらい真っ白な花が咲き誇っていた。環境省のレッドリストに入っている絶滅危惧種のひとつらしいけれど、これだけ咲き誇っているのに何で? ウソみたいな話、だから調べてみた。
自生している地域が長崎対馬と岐阜の恵那、と限定的。
花には雄花と両性花があり、雄花だけの株と両性花のついた株とがある。
ただ、雄花に見える花にも、退途中で発生を中断し、細胞が死んでしまった雌しべがあるらしい。
そして雌花に見える花にも、開花とほぼ同時に花粉を放出して萎びて見えなくなってしまう雄しべがある。
本当の意味での雄花も雌花もない、ということ。
ふうむ。
発生段階では両性、というのは人間も同じと聞いたことがあるから、何だか動物も植物も変わらないじゃないか、と思ってしまう。
なんだか難しい話になってきて、調べながらこんがらがってきた。
難しい話は、横に置いて。
写真は街路樹として人間が植栽したもの。毎年、葉が見えなくなるほどの花を、爽やかに咲かせている。
雄しべ雌しべのややこしい話をよそに、吹く風をその細い花弁で上手にかわしながら揺れる、真っ白な花。その姿によく似合う「清廉」が花言葉。