マルス・スポンタネア・マキノって何の花かわかる?

マルス・スポンタネア・マキノ 230428

夕暮れ時、ナビの検索では到着時刻は18:34

よし、暗くなる前に会えそう。と車を走らせ、マルス・スポンタネア・マキノに会いに行った。

Google先生のナビは驚くほど正確で、到着時刻に数分もズレがない。🅿️に車を止めて、少し荒れた遊歩道を歩く。せっかくの国立公園内。この遊歩道にももう少し手を入れてくれるといいなあと思いながらその自生地を目指す。

マルス・スポンタネア・マキノはノカイドウ(野海棠)のこと。世界で霧島山にしか自生していない。

ノカイドウの自生地には5分ほど歩いて到着。30年ほど?前に来たときよりも、木の数も花の数も少ないような、そんな気がした。鹿の食害から木を守るために設置されているゲートを抜けて、フェンスの中に。

小さな川沿いの所々に、花を咲かせたノカイドウの木。薄暗くなり始めた森、ネットを張られたフェンスの中に白い花が可憐に咲いていた。

サクラのような白い花に、ぷっくりした濃いピンク色の蕾。蕾がまだいくつか残っていた。蕾の色がかわいくて、蕾のうちに見に来れば良かったと少し後悔。

 

世界でこの一帯だけでしかみられないという野海棠。命名は、今年話題の牧野富太郎氏。学名にはマキノの名前が入っている。

幼木は食害から守るためすっぽり囲まれて、花を付けた木もネットフェンスがありなかなか近づけない。

ここまでしないと、守れないのか。

年々その数が減っていること、花の付きも心なしか減っていることを実感させられる。

周りの樹木が高く育つにつれて、日当たりを好む低木の野海棠が生きにくい環境になっていて、その数を減らし続けているという。

国立公園内ということもあり、樹木の整備や植生の変更をしづらいらしい。

自然のままに任せるのがいいのか…。

野海棠の好む環境を、再び人為的に作ることが正しいとは言えないまでも、少し荒れてしまった自生地周辺を、このままにしていていいのかなーと、考えさせられた。

フェンスやゲートで囲むこと自体自然のままの環境ではないわけで、それならばもっと積極的に整備に乗り出してもよい気がするけれど、難しい選択なのかな。

この花を見られなくなるかもしれないことも、そして近くで見られないことも、やっぱり寂しい気がする。

とりあえず、来年は蕾に会いに来ようと決意した。