ゆく年くる年

杉本寺 

新年を迎える準備が進む杉本寺。鎌倉のあちこちのお寺で、庭師さん達が活躍中。

門には門松飾りが。この門松、地方によって形もさまざま。鎌倉では、松の枝を門にくくりつけるタイプを多く見かけた。ここのお寺の松は大きくて形も堂々としていて立派。

よく、竹を三本束ねた門松があるけれど、竹の切り口の節の位置や角度が違ったり、先を落としたものがあったり、三本の長さがそれぞれ違うものなどもあり、本当にいろいろな種類をみかける。あの違いには、きっとそれぞれなにか意味があるのだろう。

松の枝に封書紙を巻き、紙垂や水引飾りを付けた門松も、控えめだけれど風情があっていい。雄松と雌松を対で飾るのが佳いそうな。

 

東慶寺の門松

ここの門松は根までしっかり付いていた。おもしろい。

東慶寺は縁切り寺として有名な尼寺だった。昔は離縁を望む女性の駆け込み寺として、多くの女性を救ってきたのだろう。

現代では尼寺ではなくなっているし、人の力ではどうにもならぬ「縁」というものを取捨選択し、その人に必要な縁を授けてくれる場所ととらえることのほうが自然な気がする。

境内は撮影禁止だったので、ここでは山門の写真のみ。

門松から、縁の話になってしまったけれど。

くる年は、旧友や新友、花や景色、そしてときめく時間や空間との素敵な縁がありますように。